木造スケルトンの家って?
今は 家づくりの大切な要素である“構造材の選定”は、家をつくる側（工務店・大工・プレカット工場・住宅メーカー）の
意向や事情で どこから材料を仕入れるかで決まってきます。
住まい手は これを受け入れざるを得なく 多くの家は 住まい手が構造材の材種も産地もわからないまま建てられています。
さらに木造住宅の基本性能として きわめて大切な“木構造の方式”も建築家や工務店ごとに組み方が違います。
多くの住まい手は 家づくりを依頼する先がどんな構造方式で 家を建てるのかを事前には なかなか知ることができません。
また 構造方式に不安があっても これを受け入れざるを得ませんでした。
その家で 暮らしていく住まい手が 我が家のつくられかたが わからないまま 住まいがつくられていく。
いわば 住まいづくりが “あなたまかせ” になっています。
以前から このことに疑問をもってきました。
これを何とかしたい・・・ そこで
少しでも住まい手が家づくりに関われるようにと
2つの方法で「木の家」のつくりかたに変えました。
住み手が産地認証できる構造用木材を
山側から直接購入できるシステムを
「森からはじまる家づくり物語」として
プロデュースしました。
最近は 地域材を使って 地域の気候・風土をふまえて建てる「地域型住宅」に関心が高まってきています。
「地域型住宅」の典型は 地域ごとに 標準的な架構スタイルと 家の様式など
建築方式のルールを持っている 日本の伝統的な民家です。
このルールが 地域ごとに 秩序がありながら 個性ある 美しいまちなみをつくってきました。
これを取り戻したい。
こんな思いで
住み手が山側から直接購入した産地認証材を用いて
木造建物の構造体として 耐震性が高く
構造的に安定した架構（骨組み）を
二間半角（4.5m×4.5m）のスケルトンユニットとして
ルール化した 「NSU現代民家型構法」を考案しました。
構法化することで 住宅ユーザーは“我が家”の
構造方式を 前もって知ることができます。
住宅として 変わることのない 変えてはいけない 構造骨格と居住性能や住宅機能に関わる外装部の仕様を事前に定めて
「標準規格化」されたものから “個別の検討”と“選択”の組合わせでプランニングしていく手法です。
- 「個別の検討」
- 建てる場所や敷地に応じて個別なプランニング
- 住宅の規模（広さや階数）
- ブロックプランによる建物の配置
- 構造架構と整合性を持たせた間取りプラン
- まち・地域とのつながり方 庭と建物のつながり方
- 地域性に見合った自然環境の活用プラン
- 建てる場所や敷地に応じて個別なプランニング
- 「ルール化されている中からの選択」
- 居住性能
- 省エネ性能
- 外壁防火性能
- 外装部の仕上材
- 屋根材
- 外壁材
- 外部建具
- 居住性能
- 「ルール化されている機能」
- 構造方式
- 建物性能
- 耐震性能
- 劣化対策性能
- 遮音性能
現在は住み手のくらし方も住まいのあり方も多様でさまざまです。
このくらし方に合わせて「木造スケルトン」内部の居住空間と居住環境をオーダーにより「個別対応」していく手法です。
- 居住空間づくり
- 室内プランニング
- 居住環境づくり
- 室内空気質環境性能
- 室内温熱環境性能
- 設備環境づくり
- 住宅設備プランニング
- 環境設備プランニング
